Archive for August, 2007

マスデバリア属専用の温室見学記

Saturday, August 25th, 2007

20日の月曜日に、数年前に、マスデバリア専用の温室をレンガで造ったという人のところに行ってきた。

前庭が南向き…ということは、バックガーデンは北向きっていうことだ。その北向きの庭の一番北の部分に両手を伸ばせば届くくらいの幅の温室があった。すぐ右側にはお隣さんとの境の生垣。ほとんど1メートル半くらいの高さなのだが、この部分だけはぐっと高く、2メートル50以上の高さがありそうだ。この生垣の持ち主はこの人、マイクなので、高さの調節は自由自在。北側が接しているお宅には、大きな木が生えていて、その木をパッションフラワー(Passiflora)がおおっている。このパッションフラワーはマイク宅のもの。手前にも、もっこり潅木があって、日陰を意識している(ような?)位置にある。

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こんな感じだ。ドアの向こう側で雨水をため、そのまま温室内に取り込めるようにパイプが配してある。

あかりとりは屋根。半透明のプラスティック製の板を使って、ここからあかりをとる。屋根は前方に傾斜していて、南からの光が入ってくるようになっている。

その上には滑車を利用した遮光用の布がある。日光が強いときにはこれを降ろすことになるのだが、傾斜した屋根との間にはすき間ができるように針金が配してある。そのほうが温室内が涼しくなるとのこと。

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ペルー関連ニュース 水害・その後

Saturday, August 18th, 2007

英国ラン協会のジャーナル(Volume 56 No.3)が届いた。

その中にはまたオークリー博士のペルー紀行が載っていたのだが、そこにはこういうことが書かれていた。

「5月のはじめに、過去何度も訪れているペルーのムニャ、チンチャオなどに行ってきた。…(略)…まずはリマからワヌコまで夜間バスで10時間、その後タクシーかミニバスで6時間、徒歩3時間半という最短コースでムニャ入りすることを希望していたのだが、…(略)…コカ農家がストを起こし、道路を封鎖していたため、バスでワヌコに入ることができなかった。代わりに、オクサパンパ経由で行くことにした。」

このオクサパンパ経由というルートは、去年の8月にわたしたちが取ったルートである。わたしたちが行ったのはサン・ラモンまで。その時の話では、オクサパンパへはその先、細い道を車で3時間ほどかかるということであった。

この5月はどうだったか。ペルー関連ニュースNo.1と No.2で書いたように、この冬(=ペルーの夏)、大きな水害に見舞われたペルーは、去年はあった道路が、一部、今は川の底に沈み、あるいは山が崩れて使えなくなっているのだそうだ。そういう所にはダイナマイトを使用して新たに道路が敷設されてはいるものの、それで余計に時間がかかり、まずはリマから夜間バスで10時間、その後、ミニバスで12時間かけて、オクサパンパに到着したそうだ。

オクサパンパから先は、2005年には、車で40分、そこから徒歩5時間で、クシという小さな農村に到着したそうだが、今回は車を使うにもその道路がなくなっていた(!)ので、徒歩12時間(!!!!!)で、クシ到着。そこで2泊し、高度に慣らし、その後3800メートルのピーク越えの末にムニャ入りを果たしたのだそうだ。

うーん、すごい体力。

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地震のニュースのあと、そういえば今月のラン協会例会に博士はいなかったな、まさか…と思って連絡を取ってみると「自宅にいます」とのこと。ほっと一安心。でももう一言添えられていた。「ほんとは明日までペルーにいるはずだったんですが…」

「明日」というのは、地震の翌々日のことだ。

ペルーでマグニチュード7.9の大規模地震発生

Thursday, August 16th, 2007

現地時間8月15日午後6時40分 (日本時間8月16日午前8時40分。イギリス時間8月16日午前0時40分)、リマの南南東150キロの地点でマグニチュード7.9の大地震が発生したそうだ。

一番被害が大きかったのは、リマ南方の町イカで、ここでは現時点で死者336人という。(→朝日新聞サイト) イカは、確か、マノロのお母さんの出身地だったのじゃなかったかなと思ったが、その近くのピスコでも建物倒壊という記事を見て、やはりそうだと確信をもった。去年、アンデスから戻ってきて、クスコに行く前の晩、リマのマノロ宅で一泊させてもらって、その夕食時にピスコサワーの話から、「わたしの故郷・・・」という話が出たのだった。

マノロ一家、お母さんのご家族、ご親戚、みなさん、ご無事だろうかと気になるところである。

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はじめ、マグニチュード7.9と発表されていた今回の地震だが、アメリカ地質研究所は、マグニチュード8に修正したそうだ。今(英時間16日午後10時)の時点で、死者数は450人に達し、増え続けているという。

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マグニチュード7.9から8へと、たったの0.1の増加は一体どんな意味をもたらすか。

なんでも、マグニチュードの数値が0.2違うと、地震エネルギーの規模は2倍になるんだそうだ。マグニチュードが1違うと、地震エネルギーの規模はなんと32倍にもなるんだそうだ。そして、マグニチュード7以上の地震を大地震といい、その中でもマグニチュード8以上の地震は巨大地震とも言うのだそうだ。今回のペルーの地震がマグニチュード8だとなると、巨大地震ということになる。

ちなみに、関東大震災がマグニチュード7.9。95年の阪神・淡路大震災はマグニチュード7.3。今年7月の中越沖地震はマグニチュード6.8だったのだそうだ。

Masdevallia leptoura

Saturday, August 11th, 2007

先週のラン協会月例会で、マスデバリア1株購入。Masdevallia leptoura という。エクアドルからペルー北部にかけて自生しているらしい。

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ところが、 この写真を見た人に、Masd.polysticta に似ていると言われてしまった。 Masd.pachyura に似ているという人もいる。では、一体どこが違うのだろうかと、本で調べてみた。( “Masdevallias—Gems of the orchid world” Mary E.Gerristsen & Ron Parsons共著)

この本には Masd.polysticta の写真が載っている。それを見ると、セパルの内側に毛が生えている。leptoura には生えていないので、その辺が違うのかなと思う。

Masd.pachyura については、著者は触れていなかった。

だが、別のランの名前があがっていた。 Masd.caloptera である。栽培されているMasdevallia leptoura の中に、間違ったラベルがついているものが多いそうだ。何と間違えるかと言うと、この Masd.caloptera だ。いかに間違えることが多いかについて、例として、アメリカ・ラン協会(AOC)受賞ラン (CCM/AOC)にまであると書かれていた。だが、実はこの2種の区別はそう難しくないそうだ。

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この4種のマスデバリアは、全て、アマンダ亜属(subgenus Amanda) に属していて、どれも花茎から複数の花が咲く。一応、買ったマスデとほかの3種の区別がつくかもしれないので、横顔も・・・。

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英国ラン協会(Orchid Society of Great Britain)8月例会

Saturday, August 4th, 2007

今日のトークは、去年キュー植物園を退職したばかりのフィリップ・クリブ博士による、学術調査旅行での体験談だった。博士は世界的なランの権威で、キュー植物園で30数年をすごし、ラン標本の責任者として、それまで放置されていたラン標本を分類整理し、名前をつけ、多くの学術調査に参加、それに基づいた多くの著作がある。

初めての学術調査は1976年。アフリカでの3ヶ月。「そこのランはもう既に調べ尽くされているから、行っても無駄だよ」と言われた、その地域に入った初日から、複数の新種のランを発見したという話から始まった。その後再びアフリカ(イエメン、エチオピア、カメルーンなど)、ニューギニア、ニューブリテン島、ソロモン諸島、ボルネオ、オーストラリア、ブータン、中国、ベトナムなどを訪れたそうだ。

わたしにとって興味深かったのは、珍しいランの写真。そしてそれらの調査旅行が危険と紙一重だったという事実。そのいくつかの例。

たとえば、初回のアフリカ(タンザニア)行では、車の外に出たとたんにライオンに出くわした話。沼地に咲くランを見に、深さ3-40センチの水の中を歩いて行ったが、そこをヘビが、広げた自分の両足の真ん中を泳いでいったという話。 ニューギニアでだったと思うが、原住民に重い槍で襲われそうになったという話。襲われていれば死ぬということだ。また木や山に登らなければならないが、それが危険と紙一重だという例として、過去にキューで博士号の勉強をしていた人が木から落ちて帰らぬ人となったという話。ボルネオでは、荷物を全部パックしてリュックに入れた同行者が、そのあと、そのリュックの一番上に10センチ以上あるサソリが入っているのに気づいた話。びしょぬれになった皮の登山靴を干して寝たら、翌朝、靴底が床に落ちている。皮の部分は地元の犬に食べられてしまったという話。オーストラリアでは干していた下着を食べられてしまったという話。ランを見に木に登ったら、運悪くハチの巣につっこみ、襲われて、ハチから逃れるために下の川に飛び込んだ人の話。この人は顔がかぼちゃみたいに膨れ上がったという。

あまりにも日常生活からかけ離れているので、それがとてもおもしろく興味深かった。

ニューギニアでだったと思うが、博士が珍しいランを見つけ歓声をあげた。”Wow!” 「わぁお!」。それから、「わぁお!わぁお!」ダンスが始まったという話。これは博士がランを見つけて歓声を上げるたびに、同行している原住民が「わぁお!」「わぁお!」と言ってひとしきり踊るのだそうだ。

そうそう、これも確かニューギニアでだったと思うのだが、ある部落では、ご先祖様をミイラにして保存、必要に応じて出してくるのだという。クリブ博士も、「わたしの曽祖父を紹介します」と、真っ黒のミイラを出してこられたことがあるそうな。その写真を見せてくれたが、これもびっくりであった。

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ほかにおもしろかったのはランの利用法。トルコでは地下塊をアイスクリームに入れると読んだことがあるが、ブータンでは、シンビジウムの花をカレーに入れるのだそうだ。苦味が出ていいらしい。タンザニアでは、Habenaria cornutaのだったかな?地下塊を食用にするのだそうだ。 また中国のグァンシ南部では、デンドロビウムを薬として利用するのだそうだ。

こういう話をとてもおもしろく聞くことができた。ただ、地理に疎いわたしとしては、中国のグァンシ南部なんて言われてもどの辺のことか全くわからない。地図で調べてみよう。

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マスデバリアを1鉢買った。


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