展覧会・その後・・・

かなりご無沙汰してしまいました。
ここで、展覧会について少し書いておこうと思います。

1)
去年の10月に京都の二条城で開催されたハイグローブ植物画展ですが、その後、今年の2月に、今度は東京千代田区の丸ビルにて開催されました。のちほど、写真を貼っておきます。

2)
その展覧会より少し前から、5月9日まで、同じくハイグローブの植物画原画展が、今度はオランダはアムステルダムの Teylers Museum (Haarlem, Amsterdam)にて開催されました。
(1月30日~5月9日 http://www.teylersmuseum.eu/)
東京丸ビルの展覧会にはちょっと行けないけれども、オランダはお隣の国なのだから、是非行きたいものだ・・・と思い続けていましたが、その後、次に書く東京での展覧会のお話が来て、結局そちらに行くこととし、オランダは残念ながら、パスしました。これは残念。

3)
オランダの展覧会に行こうと思っていながら、結局パスしてしまったのは、東京はホテル・オークラで開催された植物画展に、思いがけなく、招待していただいたからです。これは、今年で11回目となる『10カ国の大使夫人のガーデニング』の併設イベントだそうで、去年に引き続き、現代植物画展は2回目なのだそうです。去年のカタログを、主催者のオランジェリーさんに送っていただき、見てみると、お名前を存じ上げている方、3年前のハントの展覧会(米・ピッツバーグ)や、過去のRHSの展覧会(英・ロンドン)、チャールズ皇太子の私邸、ハイグローブでお会いした方々が半分くらいいらっしゃって、なんだかなつかしい。里帰りするにもいい機会だし・・・ということで、参加させていただくことにしました。

「借りてきてもいいですよ」ということで、出品した絵は4枚。

・Magnolia x proctoriana ‘Robert’s Dream’
これは、RHS Head CuratorであるJim Gardiner氏所有の1枚。
わたしも知らなかったのですが、コブシによく似たタムシバ(Magnolia salicifolia 本州以南に自生とのことで、おそらく関西以西に自生するのではないかと思っているのですが、違うでしょうか?)と、シデコブシ(Magnolia stellata)との自然交配種で、岐阜県に自生しているそう。発見した「おぎすみきのり」氏が、70年代に働いていた有名なHemelrijk庭園(ベルギー)を所有するRobert de Belder氏にちなんで名前をつけたのだそうです。

・Brugmansia x candida ‘Blush’
こちらは、チェルシー薬草園フロリレジゥム協会(Chelsea Physic Garden Florilegium Society)所有のエンジェルズ・トランペットの絵。
2008年11月15日から、2009年3月15日まで、キュー植物園のシャーリー・シャーウッド・ギャラリーに展示され、その後、2009年9月12日から、11月8日まで、ニューヨークのブルックリン植物園で展示された1枚です。

・Masdevallia uniflora
2006年8月にペルーに行った際、一番見たい、是非描きたいと思っていたマスデバリア属の中の1つ。約200年前にスペインの植物学者がペルーとチリに遠征した際、発見したのと同じ場所で発見。
このペルー行きは、RHSのDawn Jolliffe Botanical Art Bursaryの最初の受給者ということで、緊張して出かけましたが、数多くの体験をすることができたし、また、このブログを開始するきっかけとなった旅行でした。

・Rosa brunonii
チェルシー薬草園の、ほぼ中央に君臨するように、夏に花をつけるヒマラヤ原産の野生種のバラ。去年の夏に1枚描き、今度は実を加えてもう1枚描こうと、デッサンを済ませていたものを、このお話が来たときに描き始めたものの、うまく行かず、2枚は反故にし、3枚目でようやく最後まで描くことができました。日本へ向け出発する直前まで筆を握っていました。なんとか描き終えられて、ほっ!

写真はのちほどアップしたいと思っています。ごゆっくりお待ちくださいませ。

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この日本行きは、出発する3週間ほど前に、アイスランドの火山噴火により、イギリスを含むヨーロッパ諸国の空港が、ほぼ1週間にわたり閉鎖されたために、一時はあきらめていましたが、落ち着いてくれて、結局問題なく、東京へ行くことができました。会期は5月1日から5日まで。その最終日になって、再び火山灰でスコットランドの空港が閉鎖されたというニュースが入り、またまたちょっとドギマギしましたが、予定通り、無事に帰国することができました。(しかも、ビジネスクラスにアップグレードしてもらいましたっ!)

今後はしばらく、ここロンドンで静かに、絵を描くことに専念しようと思っています。